結論
運動直後の短い時間(いわゆるアナボリックウィンドウ)に絞ってプロテインを摂ることが、それ自体で筋肥大や筋力に大きく効くという根拠は限られています。複数の研究をまとめると、1 日の総タンパク質量がそろっていれば、摂取のタイミングそのものの影響は小さくなる傾向があります。
運動の前後どこかでタンパク質を摂れているかが先で、直後の数十分にこだわる必要性は強くありません。
どれくらい効くのか
タイミングを早めること単独の上乗せ効果は、見られても小さいと報告されています。総タンパク質量をそろえて比較すると、その差はさらに縮まります。摂取の機会は運動の前後 4〜6 時間ほどの幅で考えてよいとする見方が一般的です。
筋肉づくりで効果量が大きいのは、タイミングよりも 1 日あたりの総タンパク質量とトレーニングの刺激のほうです。
研究の現状
参照しているのは介入研究を集めたメタ分析です。運動直後に摂る群とそうでない群を比べた研究では、当初タイミングの効果が見えても、総摂取量を統計的にそろえると差がほぼ消えました。対象は筋トレを行う成人が中心で、競技者・初心者・高齢者では条件が変わる可能性があります。
注意点
- 1 日の総タンパク質量が足りていない場合は、タイミング以前にそこを満たすほうが先です
- 体重・トレーニング量・食事全体によって必要量は変わります
- 腎機能に懸念がある場合は、高タンパク食を増やす前に医師に相談してください
簡単なたとえ
水やりは、注ぐ瞬間を秒単位でそろえることより、1 日に与える総量のほうが効きます。プロテインも近い性質があり、直後のひと口より 1 日の合計が結果を左右しやすい傾向があります。