結論
運動前のカフェイン摂取は、持久系のパフォーマンスをやや高めるという報告が比較的多くそろっています。コーヒーでも、含まれるカフェイン量をそろえれば錠剤と近い効果が見込めるとされています。効果量は中程度で、種目や個人差で幅があります。
体重 1kg あたり 3〜6mg のカフェインを、運動の 30〜60 分前に摂る形がよく検討されています。
どれくらい効くのか
持久系の運動では、おおむね 2〜7% ほどパフォーマンスが上がったとする報告があります。タイムトライアルでコーヒーと錠剤がともにプラセボより約 5% 速かったという研究もあります。筋力・筋持久力でも上乗せが見られますが、下半身の種目では差がはっきりしないこともあります。
主観的なきつさ(自覚的運動強度)が下がりやすいことも、効果の一因と考えられています。
研究の現状
参照しているのは複数のメタ分析と、それらを束ねた解析、コーヒーと純カフェインを比べた介入研究です。全体としてプラスの方向にそろっていますが、効果量にはばらつきがあります。遺伝的な代謝の個人差や、ふだんのカフェイン習慣によって反応が変わる可能性が指摘されています。
注意点
- 夕方以降の摂取は睡眠を妨げることがあります
- 動悸・不安・胃の不快感が出る場合は量を減らすか中止してください
- 心疾患・不整脈・妊娠中など、カフェインの制限が必要な場合は医師に相談してください
- ふだんから多く摂っている人は、効果を感じにくいことがあります
簡単なたとえ
同じ坂道でも、追い風があると少し楽に登れます。カフェインはこの追い風に近く、なくても登れますが、あると同じ努力で少し先まで行きやすくなる、という程度の後押しです。