結論
アシュワガンダ(伝統的に使われてきた薬草の一種)については、知覚されるストレスや不安の指標、ストレスホルモンであるコルチゾールの低下を報告した試験が多くあります。ただし、試験の規模は小さく、結果のばらつきが大きいため、根拠の確かさは高くありません。
体内のコルチゾールが下がる傾向は比較的そろっている一方、本人が感じるストレスの軽減については、効果を確認できなかった解析もあります。
どれくらい効くのか
複数の試験をまとめた解析では、知覚ストレスの指標(0〜40 点の尺度)で約 4〜5 点、不安の指標で約 2〜3 点の低下が報告されています。血中のコルチゾールにも数値の低下が見られます。
多くは 300〜600mg の標準化エキスを 1 日量として、約 8 週間続けた条件での結果です。短い期間では差が出にくいこともあります。
研究の現状
参照しているのは小規模な RCT と、それらをまとめたシステマティックレビューです。1 つの解析あたりの試験数はおおむね 9〜15 件で、参加者は合計で数百人規模にとどまります。
試験ごとのばらつき(統計上の不均一性)が大きく、評価尺度や使われたエキスの種類も異なります。多くはインドで実施され、特定の市販エキスを用い、製造元が関与した試験も含まれる点に注意が必要です。
注意点
- 妊娠中・授乳中の方、甲状腺や自己免疫の疾患がある方は、開始前に医師に相談してください
- まれに肝機能の障害が報告されています。摂取後に倦怠感・黄疸・かゆみなどが出た場合は中止し、医師に相談してください
- 鎮静作用のある薬と併用すると、眠気が強まる可能性があります
- 製品によって含まれる成分量や規格が異なり、ある製品の結果がそのまま当てはまるとは限りません
簡単なたとえ
コルチゾールはアクセルの踏み込み具合のようなもので、アシュワガンダは少しだけ足を緩める方向に働くと考えられています。ただし、踏み込みの測定値が下がっても、運転している本人が楽になったと感じるかどうかは別の問題で、ここに研究の食い違いがあります。