結論
マグネシウムと睡眠の関係を扱った研究は一定数ありますが、結果はまちまちです。軽い不眠傾向のある高齢者で入眠までの時間や睡眠効率が改善したとする報告がある一方、明らかな不眠症状のない成人では効果が小さいか観察されないこともあります。
日常的な不足傾向がある場合に限っては、補給による改善が出やすい傾向があります。
どれくらい効くのか
小規模な RCT では、入眠潜時で数分〜10 数分、睡眠効率で数 % 程度の改善が報告されています。効果量は大きくなく、対象条件(年齢・不足の有無・不眠の程度)で結果が大きく動きます。
短期の摂取では効きを感じにくいケースが多いとされています。評価は 2〜4 週間のスパンで見るのが現実的です。
研究の現状
参照しているのは少数の RCT とシステマティックレビューです。多くの研究は高齢者や不眠傾向のある対象に偏っており、健康な若年成人での質の高いエビデンスは限られます。用いられた形式(酸化マグネシウム / グリシン酸マグネシウム / クエン酸マグネシウム 等)も研究によって異なり、吸収率の差が結果の差に寄与している可能性があります。
注意点
- 腎機能に懸念のある場合は、開始前に医師に相談してください
- 一度に多量に摂ると下痢になる場合があります。耐性範囲内の用量から始めるのが現実的です
- 他のサプリメント・医薬品(利尿薬・一部の抗生物質など)と相互作用する可能性があります
簡単なたとえ
もともとコップに水が足りていない人に水を注ぐと大きく変わりますが、満タンの人にさらに注いでもあふれるだけです。マグネシウムも近い性質があり、不足傾向がある人のほうが効果を感じやすい傾向があります。