結論
バレリアン(セイヨウカノコソウ)の摂取と睡眠の質の関係については、研究間で結果が一致していません。メタ分析では主観的な睡眠評価にわずかな改善がみられる場合がある一方、個々の試験の質にはばらつきが大きく、明確な結論を出すには至っていません。
現時点では、効果を積極的に支持することも否定することも難しい状況です。
どれくらい効くのか
統合解析では、睡眠の質に関する自己評価スコアでわずかな改善が報告されることがありますが、効果量は小さく、試験ごとのばらつきも大きいとされています。睡眠に入るまでの時間や中途覚醒の回数といった客観的な指標では、一貫した改善は確認されていません。
効果を検討した研究の多くは、単回摂取ではなく2〜4週間程度の継続摂取を評価しています。
研究の現状
参照しているのは、複数のランダム化比較試験を統合したメタ分析と、不眠に対するハーブ療法全般を扱ったシステマティックレビューです。試験ごとに使用量や製剤の種類(エキス・カプセル・チンキ剤など)が異なり、これが結果の一貫性を下げる一因とされています。
睡眠専門の医療機関を通さない一般成人を対象とした試験が中心で、慢性的な不眠症患者に限定した大規模試験は限られています。
注意点
- 製剤によって有効成分の含有量に差があり、試験間の比較が難しくなっています
- 他の鎮静作用がある薬剤やアルコールとの併用については十分なデータがありません
- 妊娠中・授乳中の方や、他の薬を服用中の方は、摂取前に医師に相談することをおすすめします