結論
外用(塗るタイプ)のヒアルロン酸は、肌の水分量を高めるという結果が複数の無作為化比較試験とメタ分析で報告されています。保湿という目的に対しては、比較的しっかりした裏づけがある成分です。
一方で、効果の中心は肌表面から角層の保湿です。シワそのものを大きく減らすといった深い変化は穏やかにとどまります。
どれくらい効くのか
多くの試験で、塗布後の早い段階から角層の水分量(コルネオメトリーという指標)の上昇が確認されています。メタ分析でも保湿に対して中から大の効果が報告されています。
分子量によって働く場所が変わり、大きい分子は表面で保護膜のように、小さい分子はやや内側まで届くと考えられています。ハリやなめらかさの改善も報告されますが、保湿ほど効果は大きくありません。
研究の現状
参照しているのは外用ヒアルロン酸の無作為化比較試験・系統的レビューと、製品評価試験です。短期間・少人数で、製品メーカーが関与する試験が多い点は割り引いて読む必要があります。
それでも、水分量を上げるという方向については、研究間で結果が一致しやすい領域です。
注意点
- 効果の中心は保湿です。深いシワやたるみの改善を期待しすぎないでください
- 乾燥した環境では、表面のヒアルロン酸が空気中ではなく肌から水分を奪う可能性が指摘されています。上から保湿クリームで蓋をすると安定しやすくなります
- まれにヒリつきや赤みが出ることがあります。合わない場合は使用を中止してください
- 注射やフィラーとして使うヒアルロン酸は医療行為で、別物です。医療機関で相談してください
簡単なたとえ
スポンジに水を含ませて肌にのせるようなものです。表面はすぐにしっとりしますが、スポンジを取り去れば元に戻る、という「水分を保つ力」が中心の性質に近いです。