結論
健康な人では、卵の摂取量と血中コレステロールや心血管疾患リスクとの関連は、これまで考えられていたよりも小さいとする報告が増えています。ただし研究間で結果が一致しておらず、糖尿病がある人など一部の集団ではリスク上昇との関連も報告されています。卵の摂取を過度に不安視する必要はありませんが、個人差がある点には留意してください。
どれくらい効くのか
メタ回帰分析では、食事由来のコレステロール摂取量とLDLコレステロールの上昇に一定の関連は見られるものの、その影響は個人差が大きく、平均的にはわずかな上昇にとどまるという報告があります。一方、大規模コホート研究のメタ分析では、1日1個弱の卵摂取と心血管疾患リスクとの間に明確な関連は見られなかったとする結果と、1日1個以上でリスク上昇との関連を報告する結果の両方が存在します。
研究の現状
参照しているのは、複数の大規模前向きコホート研究を統合したメタ分析と、食事介入試験を対象としたメタ回帰分析です。コホート研究は関連を示すものであり、因果関係を証明するものではありません。摂取している人の食事全体の傾向(加工肉の摂取量など)が結果に影響している可能性があり、交絡を完全に除くことは難しい領域です。
注意点
- 糖尿病がある人は、卵の摂取量増加と心血管疾患リスク上昇との関連が比較的強く報告されているため、摂取量について医師に相談してください
- 家族性高コレステロール血症など、コレステロールへの反応性が高い体質の場合は、個別に医師の助言を受けてください
- 卵は良質なたんぱく質源でもあるため、極端に避けるのではなく、全体の食事バランスの中で考えるのが妥当です
簡単なたとえ
卵とコレステロールの関係は、天気予報の降水確率に似ています。平均的には大きな影響はなさそうでも、個人という一点で見ると結果が変わることがあります。