結論
カカオフラバノールを豊富に含むダークチョコレートやカカオ製品の摂取は、複数のメタ分析で収縮期血圧のわずかな低下と関連しています。効果量は小さく、降圧薬の代わりになるようなものではありませんが、食習慣の一部として一定の関連が確認されている領域です。
どれくらい効くのか
メタ分析では、カカオ製品の摂取により収縮期血圧がおおむね1〜3mmHg低下するという結果が報告されています。この差は薬物療法に比べると小さいものですが、集団全体で見た場合には心血管疾患リスクにわずかに関連する程度の大きさとされています。効果は高血圧のある人でより明確に出やすい傾向があります。
研究の現状
参照しているのは、複数のランダム化比較試験を統合したコクランレビューを含むメタ分析と、個別のランダム化比較試験です。試験期間は数週間程度のものが中心で、数年単位の長期的な心血管イベントへの影響を直接検証した研究は限られています。カカオの含有量や製品の種類(ダークチョコレートとココアパウダーなど)によっても効果量は変わります。
注意点
- 砂糖や脂肪分を多く含む製品では、血圧以外の面(体重、血糖)でメリットが相殺される可能性があります
- カフェインやテオブロミンを含むため、これらに敏感な人は摂取量に注意してください
- 降圧薬を服用中の人は、自己判断で薬を減らす理由にしないでください
簡単なたとえ
ダークチョコレートによる血圧への影響は、窓を少し開けて部屋の空気を入れ替える程度のものです。快適さは多少変わりますが、部屋の温度設計そのものを変えるほどの力はありません。