結論
プロバイオティクスは、過敏性腸症候群(IBS)のような特定の不調では、腹痛やお腹の張りなどの症状を和らげるという報告が複数のメタ分析で示されています。一方で、健康な人の腸内環境を良くするという一般的な目的については、研究結果が割れており、はっきりした結論は出ていません。
効果は摂る菌の種類(菌株)に強く左右されます。ある菌株の結果を別の菌株にそのまま当てはめられない点が重要です。
どれくらい効くのか
IBS を対象にした試験では、症状スコアの改善が報告されていますが、効果の大きさは中程度までで、すべての人に同じように出るわけではありません。健康な成人で腸内細菌の多様性が高まるかを調べたレビューでは、明確な底上げ効果は確認できていません。
摂取をやめると元の状態に戻りやすい点も報告されています。続けている間の変化として捉えるのが現実的です。
研究の現状
参照しているのはメタ分析・系統的レビューと、IBS や健康成人を対象にした無作為化比較試験です。菌株・菌量・期間・対象集団が研究ごとにばらばらで、結果を一つにまとめにくい領域です。健康な人を対象にした質の高い長期データはまだ不足しています。
注意点
- 効果は製品ごと、菌株ごとに異なります。プロバイオティクス全般でひとくくりに語れない点に注意してください
- 免疫が低下している方・重い基礎疾患がある方・手術直後の方などは、医師に相談してから使ってください
- 飲み始めにお腹の張りやガスが一時的に増えることがあります
- 食品(発酵食品など)から摂る場合は、糖分や塩分の量もあわせて確認してください
簡単なたとえ
庭にまく種のようなものです。土(その人の腸内環境)と種類(菌株)が合えば芽が出ますが、合わなければ根づかずに流れていく、という性質に近いです。